お子さんはおさかなルームであそびます
訓練でも勉強でも練習でもなく、あそびです
あそびの内容を決めるために、言語聴覚士が以下を行います
アセスメント
お子さんは今、言語発達の道すじのどこにいるのでしょうか
言語・コミュニケーションの発達や認知発達の観点から、お子さんの「今」を確認します
「この子はまだことばがでない」とご家族が悩まれているお子さんでも、
表情・視線・指さし・身振りサイン・発声・文字・タブレットの操作など、
コミュニケーション手段という視点でよくみると、すでに得意分野があることが分かります
聞きとり
パズル、ブロック、お絵かき、絵本、歌、手遊び…お子さんはどんなあそびが好きですか
乗り物、食べ物、キャラクター、ゲーム、テレビ番組…お子さんが自分から手に取るのはどんなものですか
お子さんのいいたいことは生活のなかにあります
「この子のいいたいことは何だろう」という観点でご家族から聞きとりをします
課題の準備
アセスメントと聞きとりからお子さんの「いいたいこと」を探り、
「思わず言ってみたくなる」課題を準備してお待ちしています
やりとりの実践=セッション
お子さんが、もっとはなしたい、もっと遊びたい、という気持ちを持つことがセッションの最大の目的です
「できるかな…できないかな…」と試行錯誤したり、
「できた!」と大人と気持ちを共有したりすることでお子さんのあそびが広がります
あそびが広がるといいたいことが増えていきます
どんな手伝い方が有効だったのかを検討することで、次の一歩の踏み出し方が見えてきます
また、同じ曜日・同じ時間に通っていただくことでおさかなルームがお子さんの生活の一部となり、
おさかなルームの室内にも「いいたいこと」が見つかってくるでしょう
オーダーメイドの課題設定
お子さんの言語・コミュニケーションや認知の力は刻々と変わっていきます
就園・就学・進級などで環境も変化していきます
変化に伴って「いいたいこと」もどんどん変わっていきます
セッションそのものは1時間ですが、お子さんが帰った後にその日の内容を振り返り、
課題を修正しながら一人一人のオーダーメイドのコースを作っていきます
会話やコミュニケーションとキャッチボールは、よく似ています
上手にキャッチボールができる相手、
お子さんが投げるつたないボールをうまく受け止め、まだ狭いストライクゾーンにうまく投げ返すことのできる相手は、
今、どこに何人いるでしょう
ことばの理解力や表現力、コミュニケーションの特徴を明らかにすると
「お子さんとやりとりしやすいボールの種類」がわかります
キャッチボールのコツを身につけた大人が増えることで、
お子さんのおはなしの相手が増えていきます
おさかなルームでの実践とご家族からの聞き取りをもとに、
家庭、園・学校での関わり方のコツをそれぞれの場面で実践しやすい形でご提案します
就園・就学・進級など、お子さんの生活環境はどんどん変化します
環境の変化でお子さんは多くのことを学びますが、ゆっくり育つお子さんにとっては「変わらない環境」も大切です
おさかなルームは、長いスパンでお子さんの成長の伴走をする継続的支援を目指しています